JR姫路駅から車で12〜13分のところにある『神戸洋菓子工房
バースディ』。
2005年に創業した同店は、姫路市内のほぼすべてのウエディング会場からウエディングケーキやデコレーションケーキの製作を依頼されるほど、その人気は今や圧倒的なものとなっているが、普段のおやつや贈答用のお菓子も好評。
地元の人々が頻繁に通う、地域密着のお店だ。
店名に《神戸》が付いている通り、オーナー・シェフの田中強さんは、神戸の名店で修業。
職人の技と志を大切に菓子作りをしているが、5年ほど前、職人の仕事を効率的に維持するために導入したのが、クッキー作りに使う、テックヨロズのクッキー成型機とクッキーの手動カッターだ。
「オープンしてからの数年は、棒状の生地を板に挟んで、職人が状態を見ながら丸めて伸ばしていましたし、カットする時は麺切り包丁を使っていたんです。
ただ、それでは生産が追いつかず、職人への負担も大きいので、クッキー成型機と手動カッターを採用することにしました。
板に挟んで伸ばすというような、今まで行なっていた作業にはコツが必要でしたし、体力的にもきつかったのですが、この成型機なら、パートさんに任せながら、安定した質のものが出来るんです。
また、カッターは手動タイプなのですけれど、クッキー専門ですから、麺切り包丁とは違い、安全に作業できて助かっていますね」
店舗も厨房も、以前はレストランだった建物を改装したもので、スペースのゆとりはなかったそうだが、
「この2台はコンパクトですし、使わない時はしまっておけるので、問題はなかったですね」
と田中さん。
修業時代に職人として鍛えられた田中さんは、自らがオーナーとなってからは、若いスタッフたちに職人の仕事を伝えてきた。長年、同店で学び、今年、次の段階へと巣立ったスタッフもいる。
「職人の仕事にこだわりはありますが、これからの時代も見つめながら、機械やパートさんに任せるところは任せるという姿勢で、バランスを考えて菓子作りに取り組んでいきたいですね」と田中さんは話す。
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